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路上観察学会小倉支部 a File of the ROJOH KANSATSU

旧小倉市の市章がいっぱい

今回ご紹介するのは、砂津川にかかる水道橋です。まずは、問題の物件を観察する前に、比較する物件として少し上流にある同じくらいの口径の水道橋をまず観察してみましょう。採集地は小倉北区紺屋町・日銀横の「小文字橋」です。

小文字橋

水色に塗られた水道管が水道橋です。真ん中に何か弁のようなものが観察できます。

では、下流に向かっていきます。小倉北区堺町の小倉中央市民センター前の「上砂津橋」で採集した水道橋です。それぞれを比較しながら観察してみましょう。


水道橋1

大きな違いについて観察してみましょう。

1.上砂津橋には、水道橋を支持する橋脚があるが、小文字橋にはない。
2.上砂津橋の水道橋には7か所の継ぎ目があるが小文字橋には継ぎ目がない。
3.小文字橋は、水道管自体でこれを支持しているが、上砂津橋では水道管自体では支持が難しいのか、その上に補強用の金属板がある。

この物件はかなり古いもののようです。それから補強部分のデザインをよく観察してください。
どこかで見たマークです。
そう、前回ご紹介したあのマークですよ。もっとそばに寄って見ましょう。

上砂橋3

このブログご覧の方ならお分かりですよね。旧小倉市の市章がデザインされています。しかも橋いっぱいです。粋なことしますよね。

上砂津橋を眺めていて、小文字橋でも観察した弁もついているけど、ちょっと場所が変な感じです。補強部分の上にあるということは、いったい・・・。

上砂津橋2

管の繋ぎ目の部分をよく観察してみてください、管本体と補強部分が一体となっていることが、お分かりいただけますよね、鋳鉄(ちゅうてつ)製のようですから、装飾部分も含めて鋳型に流し込んで制作したのでしょう。次にに弁の部分をもう少し観察してみましょう。

上砂津橋④

弁は補強部分の上にあります。ということは水道管本体から補強部分まで貫通している部分があるということです。弁の下からデザイン部分のところが管状に膨らんでいるところからそれが想像できます。いい仕事だと思います。

もう少しいろいろな部分を観察してみましょう。

上砂津橋5

砂津側部分の水道橋の基礎部分を観察中、ついに見つけてしまいました。旧小倉市の市章の刻印と明治43年の製造年です。そんなに古いものだったのか・・・・。すぐにこれを皆様に紹介しようかとも思い、いろいろと調べてみたところ、北九州市のHPで、旧小倉市の水道については次のように紹介されていました。

「小笠原藩の城下町として栄えた旧小倉市は、明治24年の鉄道開設、明治31年の旧陸軍第12師団司令部の設置などにより商都、軍都として発展し、明治33年市制がしかれました。人口の増加につれ水道の必要に迫られた旧小倉市は、大正2年に道原貯水池及び浄水場を築造し、同年5月に給水を開始しました。その後、第1期から第3期までの拡張工事を施工し、葛牧、今町、城野の各水源地を設けました。」
給水開始が大正2年であることと、この水道管の製造年が明治43年であることのタイムラグが解決できずにいましたが、いろいろと調べるうちに、水道事業の認可が明治42年であったこと、翌43年から道原貯水池の築造及び関連施設の建設が始まり、同年より給水管の購入が開始されたことを小倉市史で確認することができました。
このことから、この水道管はこの年に購入されたと思量し今回ご紹介することにしました。当時の記録を見てみると、旧陸軍から水道問題についてはかなり強硬な具申があり、また、兵士の健康上の問題が国防にかかわるということで、設計等については旧陸軍が最大限の協力を行ったようです。

このような歴史ある水道橋を皆さんに紹介することができ、支部長も赤鞄も今回はかなり満足な観察でした。


最後に、映し出された「影」も旧小倉市 市章でした。

上砂津橋6






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