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路上観察学会小倉支部 a File of the ROJOH KANSATSU

嗚呼 「軍艦島」 支部長はただ神に祈るのみ

台風24号

本日、超大型の台風第24号が北部九州直撃という予報が出ていますが、最も心配されるのが軍艦島の産業遺産群です。軍艦島の歴史を見てみるとこの島は、まさに台風との闘いであったと言ってもいいでしょう。軍艦島の台風は「雨・風どころか波まで空から降ってくる」と言われたように、風雨のみならず、波浪や高潮などの被害も多く出ました。
現在、観光見学ツアーで利用しているドルフィン3代目ですが、初代は完成から2年後、2代目のドルフィンに至っては完成1年後に台風の高波によって流されてしまいました。2004年の台風18号でも台風では50号棟(昭和館と呼ばれた映画館)が鉄筋コンクリート造のエントランス部分を残し本体赤煉瓦造りの部分が崩壊してしまいました。

台風威力

この台風で一番心配されている建物は、前回ご紹介しました70号棟(端島小中学校)です。正面からの写真では、よくわからない部分にこの建物が心配される部分があるのです。これも1999年の台風18号によっておこった70号棟東側の防波堤の決壊により引き起こされました。先ずは1号棟(端島神社)から見た70号棟の写真をご覧ください。

学校の基礎4

写真左の建物は65号棟(報国寮)と呼ばれる島最大の共同住宅です、右側手前は71号棟(体育館・給食センター)で島で最も新しい建物ですが、体育館の鉄板屋根は海が近かく塩害のためでしょうか完全に抜け落ちています。その奥が70号棟ですが、7階鉄骨造の増築部分は壁はすべてはがれ落ちています。

学校の屋根

65号棟から見た70号棟の屋根ですが、部分的には崩落が始まっています。この建物の一番の問題は、基礎部分にあります。では写真で見てみましょう。

学校の基礎2


建物の下をご覧ください。台風の被害で防波堤が決壊したときに建物下の土砂が流出してぽっかりと大きな空間ができてしまっています。その下の杭も何本か折れてしまった状態です。裏に回ってみましょう。

bb


建築物が古くなってくるとコンクリートの壁面も亀裂が発生していきます。発生した亀裂には水や空気が侵入しやすくなり、その為内部の鉄筋が次第に発錆します。発錆とは鉄と酸素と結合する現象ですので、鉄筋は酸素を取り込んだ分質量が増加し体積を膨張させます。この鉄筋の体積増加によってコンクリートは内部から破裂します。この現象を爆裂と呼んでいます。この「杭の鉄筋が爆裂」した状態、写真を見るとやはり杭がたんだん細くなっていっているようです。下に落ちている配管はたぶん下水配管ではないでしょうか。反対側の岸から見てみましょう。

学校の基礎5


「軍艦島を世界遺産にする会」の代表で、旧島民である坂本道徳氏によれば、防波堤の補修は終わったが、潮の満ち引きでこの池の水深が同調しているところから、今でも土砂の流失は止まっていないとの話でした。このままでは建物崩壊ということもあり得る状態だそうです。
また1999年の台風18号とほぼ同じコースをたどっているところから非常に心配であります。

護岸からあふれる海水


島の西端にある汚水浄化槽の近くの防波堤にも穴があいているようで、波が打ち寄せるたびに噴水のように水柱が上がっていました。


今更、支部長は何をすることはできませんが、ただただ神に軍艦島の無事を祈るだけです。



今回使用しました写真は、長崎市の特別な御許可をいただき撮影したものです。


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