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路上観察学会小倉支部 a File of the ROJOH KANSATSU

塀の京町3兄弟

小倉北区京町1丁目で採集した物件です。
皆さんは如何に感じますか?

塀の進化論


コインパーキング奥に大きな塀が横たわっています。これを見て「へぇー」で終わってはいけません。筆者は、これを見て、大きなドラマ性を感じてしまいました。
この塀をよく観察してみると、3種類の構造体から出来ていることが分かります。いずれも組積造(そせきづくり)と呼ばれる構造体ですが、わかりやすく言うと煉瓦やブロックを積み上げて作った物です。一番左側にあるのがコンクリートブロックの塀、真ん中が鉱滓煉瓦造りで下部の方は塗装が施したあとがあり、一番右は鉱滓煉瓦の塀に吹きつけモルタルで化粧加工を行っています。

もう少し近づいて観察してみましょう。

塀進化

この位置から観察すると、先ほどの説明がよくお分かり頂けるのではないでしょうか。特に真ん中に部分については、鉱滓煉瓦に非常に似た色をかなり荒っぽく塗っていることが見て取れます。
また、左のブロック塀の部分と真ん中のつなぎの部分にははっきりと真ん中の部分をカットしてブロック塀を継ぎ足した後が観られますね。

このように一枚の塀であり組積造りというルーツを持ちながら、3種類の進化を遂げた塀の3兄弟。これからも兄弟仲良く並んで暮らして欲しいと思う筆者です。

今日はおまけとして鉱滓煉瓦の話をしましょう。煉瓦建築といえば赤煉瓦を思う人は多いのですが、鉱滓煉瓦は灰白色の煉瓦です。この煉瓦は、溶鉱炉で鉄鉱石を精錬する際などに副産する溶融スラグを主材料として作られています。国内の鉱滓煉瓦の歴史は八幡製鐵所に於いて、今から100年以上遡る明治40年6月に製造から始まりました。その背景として、溶鉱炉より発生する鉱滓は製鐵の生産増加に伴い、廃棄処分するには多大な費用と労力要していました。その再利用の可能性はただ単に煉瓦・セメントの製造だけでなく、鉄の生産増加にも大きな力を与えました。

このような状況から、八幡製鉄所のお膝元にあった北九州地区は鉱滓煉瓦の主要な生産地であったことから、これを用いた建物や構築物が多いのでしょう。

納得。

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