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路上観察学会小倉支部 a File of the ROJOH KANSATSU

小倉支部長、、悩みました。

以前、私は藤森照信先生の「路上観察の旗の下に」を引用して、

〜芸術には作者がいて、その思いや美意識が詰まっていることになっているので作品と呼ばれ鑑賞される。一方路上観察学は、対象が役に立たない階段や、電信柱、張り紙などで思想も心も詰まっていない無意図なものであり、これは物件と呼ぶしかない。こうした物件は、鑑賞ではなく観察するものだ。観察という行為には「夏休みの宿題・朝顔のの観察」でわかるように科学性がある。現代の先端科学などではない子供の科学性が漂っている〜

今回紹介したい物は、本当にこれに当たるのか、また宗教性を持ち或る人にとっては、信仰の対象になっている物についてこれまでと同様の対応でよいのか、悩みました。

助手兼カメラマン兼Twitter担当の“赤鞄”と数日間話し合いももちました。しかし、今回あえて、このまちにこんなに素敵なものが有るということをみなさんに知って欲しいという一心で、路上観察学会 小倉支部のブログでありながら路上観察学の定義から一歩引いて、あくまで紹介するということで話を進めることとしたことを御了承いただきたい。

見かけたのは小倉北区須賀町の須賀神社参道。
まずは写真をご覧いただきたい。


右左

ずいぶんと小ぶりな狛犬です。台座を含めても80cmくらいの高さでしょうか。しかし何か様子が変です。
ちょっと近づいてみましょう。
まずは向かって左の狛犬です。

右前

ちょっとナヨッとした感じの狛犬で、よく見るスタイルとはちょっと違います。通常玉を押さえたりお手みたいなポーズをしている狛犬が多いのですが、普通の狛犬らしいポーズではありません。しかも、少し頭部と下半身のバランスが悪いような感じがします。

それではこの狛犬の後ろに回ってみましょう。

左後

台座が少し窮屈そうですね。しかし前面お姿から言えばかなり写実的な彫りが施されています。普通の狛犬の台座は長方形で、狛犬の大きさに対しては大きく作られていると思います。間口と奥行の関係で言えば1×2もしくは1×3位でしょうか。でもこの狛犬、狭い台座の上ですがちゃんとお座りの姿勢でいます。(かなり窮屈そうですが)お疲れ様。


ちょうど左の狛犬を撮影をして右側の狛犬に移動したとき、写真撮影をしていた“赤鞄”が悲鳴とともにひっくり返ったのはその時でした。

「狛犬が落ちてる」
何を言っているのか意味もわからず左の狛犬に走った時、衝撃が走りました。
次の写真をご覧ください。そうすればあなたにもこの驚きがお分かりいただけると思います。

右前

本当に、狛犬が落ちている、いや登ろうとしている。おいこりゃすごいぞ。
このためだったのか、台座が異常にせまいのは。この右側の狛犬を作るために意図してこのようにせまい台座にしたのでしょう。後ろに回ってみましょう。

左右後ろ

やはり狛犬は台座に登ろうとしています。もう感激です。かわいい、愛おしい、お尻を押して台座に上げてやりたくなってしまいます。
もう一枚右後ろからの写真を見ていただきましょう。

もう一枚の後ろ姿

おしりの筋肉や足の動きがとても生き生きとして、石の加工とは思えないほどよくできています。もう感激のあまり声もなく“赤鞄”としばらくじっと佇んで、見とれていました。

その後、気を取り直して、寄進者のお名前や石工のを銘を探してみましたが見つけることはできませんでした。この石工、こんなことを言うのは失礼かもしれませんが、前面(顔・前足・胸)の仕事ははっきり言って、それほどの評価はできません。しかし、後ろ姿を彫らしたら天下一品の作力を持っていると思います。
しかしながらこの狛犬が名もなき石工の作であったとしても、この狛犬には、これを作った石工としての意志や思いを感じたのは支部長と赤鞄だけでしょうか。

また、狛犬はお宮の鳥居や社殿と同様に宗教施設の一部ですので、前述したように、物件・観察とという、路上観察の手法から一歩引いて紹介するというスタンスで取り上げさせていただきました。路上観察学会 小倉支部としてはイレギュラーと考え、掲載の見送りも考えましたが、この狛犬のパワーと、路上観察学会員でありながら、このまちにある素晴らしい作品をぜひ知っていただきたいという気持ちから、悩みながらも今回紹介することとしました。


台座に登ろうとする狛犬は、私が調べたり、それなりの専門家に聞いた限りでは、他にないのではないか、という結論に達しました。
皆さん、この機会にハイキングがてら一度行って見られてはいかがでしょうか。


目の前を流れる川には夜は蛍が舞っています。この時期を逃す手はありません。








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